フィールド冷却細霧システム

日本だけでなく、世界的にも「地球沸騰化」とよばれるほど、夏季の暑さは厳しさを増しています。
サッカーやラグビーを行う球技場や陸上競技場では、夏場の炎天下でも練習や試合が行われるため、プレイヤーの身体は厳しい暑さにさらされ、熱中症の危険性も懸念されています。
影響がでる、重要な要素なのです。
特に土ではなく、舗装されたフィールドの場合は、表面温度が上昇しやすく、危険度が増します。近年は特に、熱中症が重症化するケースも多く報告されており、夏場のプレイにはしっかり対策を取る必要があります。
こうした現状を受けて、当社はフィールドの暑熱環境を緩和する『フィールド冷却細霧システム』を開発しました。
フィールド冷却細霧システムの効果
  • 1.微細なミストが蒸散し、気化熱が発生。グラウンド全体の外気温度を下げる
  • 2.プレイヤーにミストが直接触れることで、体感温度を下げる
  • 3.一部グラウンドに降下したミストは、グラウンド表面温度を下げる
この特設ページで、『フィールド冷却細霧システム』について知っていただき、日本体育施設のスポーツ全般への取り組みに興味を持っていただければと思います

Section.01
フィールド冷却細霧システムとは

フィールド冷却細霧システム』はその名の通り、細かな霧(ミスト)をフィールド上より 噴霧するシステムです。気化熱により地面の熱を奪うことでフィールド上の温度を下げます。

『フィールド冷却細霧
システム』の様子

Section.02フィールド冷却細霧システムの仕組み


『フィールド冷却細霧システム』はフィールド面に規則的に配置されたノズルから、微細なミストが放出されます。

ノズルはタンクに繋がり、制御盤を通して噴霧されます。近いシステムとしてスプリンクラーがあります。ただスプリンクラーは水を直接散布するため地面が濡れてしまい、水圧もあるため、プレイ中に利用するにはできません。また、使用する水量も多く、大型のタンクや水を集める専用の受水槽などが必要でした。

その点、『フィールド冷却細霧システム』は使用する水の量も少なく、付帯設備も簡略化でき、効率的に利用できます。

熱中症対策という視点で考えると、同じく気化熱効果は発生するものの、プレイ中にも利用できる『フィールド冷却細霧システム』は優れていると言えます。

Section.03安全性とローコスト設計

『フィールド冷却細霧システム』は実際に選手がプレイするフィールドに設置するため、安全性への配慮は考え抜かれています。また、フィールド上の熱中症対策など喫緊の課題に対応できるよう、設置や運用にかかる費用を抑え、導入がしやすいような仕組みになっています。

プレイ中でも使用できる安全性

噴霧中のフィールドの様子

微細ミストを噴霧するため、水分は早めに気化してしまい、グラウンド表面には水がたまりません。そのため足元が滑る心配もありません。

20 ~ 50 ミクロンの霧なので、プレイヤーをぬらすことはなく、散水中もプレイできるようになっています。

さらに、ミストノズルの突起部にはゴム製のカバーが取り付けられているので、つまずいたり、ボールの転がりに影響することもないため、プレイ中に安全に利用できます。

低コスト化と環境負担の低減を視野に開発

図面

『フィールド冷却細霧システム』は低コスト化を考えて開発されています。

敷設の際は、受水槽や大型ポンプが不要とな るため、スプリンクラー散水方式と比較して、コストが 50%削減可能に。

また、運用に当たってもランニングコストが 抑えられます。サッカー場一面当たりに必要 な散水量は、90 分稼働して 3~4t。スプリン クラー散水方式と比較して80%削減できます。

これは環境負荷を低減させることにもつながります。