人と環境にやさしい舗装材
レオタンαエンボスSF

Section.01 施工現場で働く人を守る、進化系の舗装材

従来のウレタン舗装工事では、作業する人の健康を守るため、作業主任者の選定など特化則に基づく取扱いが必要でしたが、『レオタンαエンボスSF』は特化則の規制を受けずに安全に作業を行うことができます。

開発背景「ウレタン舗装材とMOCAについて」

2016年9月、厚生労働省はMOCAによる健康障害を防止するための要請を関係業界に行いました。MOCAを取り扱う製造工場に従事した方に、膀胱がんの病歴または所見が明らかになったため、特化則に基づく暴露防止措置の徹底や、膀胱がんに関する調査の実施等についての要請です。
このことを受けて日本体育施設では、MOCA無配合のウレタン舗装材の開発に着手し、施工性及び品質管理に改良を重ね、2021年に環境対応型ウレタン舗装材『レオタンαエンボスSF』を完成しました。『レオタンαエンボスSF』は、特定化学物質MOCA無配合の材料を使用する製品です。
なお、従来のウレタン舗装材で施工が完了したものに、危険はありません。

この取組が注目され、2021年10月29日の『北海道建設新聞』に、札幌市円山競技場での施工が掲載されました。

Section.02 世界陸連(WA)認証舗装材『レオタンαエンボス』の特徴を継承

『レオタンαエンボスSF』は、全国の陸上競技場に導入されている『レオタンαエンボス』の走行感と耐久性を受け継ぎ、WA(世界陸連)の要求基準にすべて適合したWAの認証舗装材(※1)です。国際大会を開催する陸上競技場にも使用できます。舗装構造もそのままで、「フルウレタンタイプ」とゴムチップベースの「Rタイプ」に大別され、オーバーレイ工法や小規模補修でも導入可能です。

※1 すべてのアスリートに対して快適で安全なトラックを提供するためにWAが設ける衝撃吸収や垂直変位、滑り抵抗、引張特性などの性能規格。

継承した競技者の走行感

トラック舗装材『レオタンαエンボスSF』は、独自の工法で凹凸を作り上げるローラーエンボス仕上げの舗装材です。キック時のぐらつきやブレがないため走行感に優れ、好記録を狙えます。また、表面の耐摩耗性や引裂き強度に優れているため、陸上スパイクでの利用はもちろん、スパイクを使用しない利用者が多い施設にも好適です。

運用・メンテナンスの効率化への配慮

『レオタンαエンボスSF』を導入した競技場は、メンテナンス費用と期間を低減することが可能です。使用による表面の摩耗やスパイク傷は、舗装材をすべて撤去、新設することなく、表面の切削オーバーレイ工法(※6)により、低コストかつ短期間でリニューアルすることができます。工事で利用できない期間が短くなることから、施設の有効活用にも寄与します。トップレベルの競技会に限らず、レクリエーションなど様々な用途での活用によって集客力も高めます。
※6 舗装材の延命修繕に対する工法のひとつで、劣化・摩耗した表面を切削し、表層を再舗装する方法。舗装材の全てを撤去・新設するよりも経済的かつ、施工期間が短い。

Section.03 レオタンαエンボスSFの用途

『レオタンαエンボスSF』は、陸上競技場に限らず、公園のジョギング走路、学校グラウンド、多目的グラウンドなどにも使用可能です。保育園・幼稚園の園庭、病院のリハビリテーションスペースなどでも環境対応型ウレタン舗装材を安心して導入いただけます。

Section.04 レオタンαエンボスSFの受賞歴

Section.05 レオタンαエンボスSFの施工方法

『レオタンαエンボスSF』の施工方法は、従来品の『レオタンαエンボス』と同一の方法で施工が可能。作業の可使時間(ポットライフ)や作業時の流動性を確保しました。

Section.06 施工実績

平和堂HATOスタジアム(彦根総合スポーツ公園陸上競技場)
(第1種公認)

世界陸連(WA)クラス2認証の陸上競技場。2025年開催の第79回国民スポーツ大会・第24回全国障害者スポーツ大会のメイン会場。

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Pikaraスタジアム(香川県立丸亀競技場主競技場)
(第1種公認)

世界陸連(WA)クラス2認証の陸上競技場。香川丸亀国際ハーフマラソンのスタート・ゴール地点。走路、助走路と半円部のウレタン舗装に『レオタンαエンボスSF』を採用。

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札幌市円山競技場
(第2種公認)

導入第一号。施工実績が都市公園等コンクールの材料・工法・施設部門で(一社)日本公園緑地協会会長賞を受賞。トラック・フィールドのウレタン舗装に『レオタンαエンボスSF』を採用。

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函館市千代台公園陸上競技場
(第2種公認)

2024年度完成。ウレタン舗装全面に『レオタンαエンボスSF』を採用。

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室蘭市入江運動公園陸上競技場
(第2種公認)

2024年度に最新のルールに合わせて走路のレーン幅を1.25mから1.22mへ改修。また、リニューアルに伴って、ブルートラックに一新した。

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<その他>
・鹿沼運動公園陸上競技場(栃木県)

・千葉大学陸上競技場(千葉県)