日本体育施設はSDGsへ貢献します

持続可能な社会への取り組み

仮案中長期計画に紐づける
日本体育施設株式会社は、2021年(令和3)年5月10日で創立50周年を迎えました。私たちは次の50年を見据え、地球の限りある資源を守り、自然と人が調和するが未来を実現するために環境に優しい技術や素材の導入を積極的に推進しています。
2015年に国連総会で採択された持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)を通じて、持続可能な社会の構築に貢献する決意を新たにいたします。
私たちは、スポーツ施設の建設やスポーツを取り巻く環境づくりを通じて持続可能な社会を実現するために定めた、「環境に配慮する」「安全な社会」「人々の健康を支える」の3つの活動項目をここに報告致します。

3つの行動目標

安全な社会

・地域社会発展の
 基盤をつくる
・持続可能な産業へ変革する
・誰もが活躍できる職場

人々の健康を支える

・健康経営
・健康を支える
 スポーツ施設づくり
・パートナーシップの
 活性化

Part.01環境に配慮する

日本体育施設では、スポーツ施設の建設と技術開発、管理運営を通じて、温室効果ガス、海洋プラスチックごみなどがスポーツ環境に及ぼす影響への対策や、循環型社会の実現に取り組んでいます。例えば、環境省から性能評価を受けた、温暖化による気温上昇で影響を受けやすいグラウンドの気温や利用者の体感温度を下げる『フィールド冷却細霧システム』や、プラスチックごみの海洋流出を低減する『マイクロプラスチック捕捉集水桝』などの商品・サービスにより、スポーツにかかわる人々に快適な環境を提供し、自然環境に配慮した価値あるスポーツ環境の創出に取り組んでいます。
01

自然環境に配慮する

地球規模の課題に対応すべく技術力を高めます

日本体育施設は、つくる責任、管理・運営する責任を持ち、全ての人が安心・安全に利用できるよう、快適なスポーツ環境づくりを行っています。環境省から性能評価を受けた、微細なミストを発生させてグラウンドの気温や利用者の体感温度を下げる装置『フィールド冷却細霧システム』や、グラウンドから流出したプラスチックごみが海洋へ流出するのを防ぐ装置『マイクロプラスチック捕捉集水桝』など、快適性と環境保全を両立させた価値あるスポーツ環境の創出に取り組んでいます。


気候変動からスポーツ環境を守る

ラグビー場のミスト噴射の様子

独自開発製品『フィールド冷却細霧システム』は、微細なミストが夏季のグラウンドの気温や利用者の体感温度を下げることにより、快適なスポーツ環境を提供します。令和3年度環境技術実証事業では熱中症を予防するための改善が実証されました。環境省からの性能評価を受けている製品です。

マイクロプラスチック排出を抑制する

集水桝にヤシマットを設置する対策

近年、海洋プラスチックごみの問題が地球規模で深刻化しています。その対策として日本体育施設では、『マイクロプラスチック捕捉集水桝』を開発しました。グラウンドから流出した人工芝のパイル片や充填物を、集水桝に設置したヤシマットで捕捉し、公共下水道への流出を防ぐことができます。

循環型社会へ貢献する

スポーツターフリニューアル工法

日本体育施設は、循環型社会を実現に貢献します。資源循環においては、天然芝やウレタン、人工芝のリサイクル工法の推進を通じて、ゼロエミッションに貢献しています。天然芝のリサイクルを行った「既存芝を活用したスポーツターフのリニューアル工法」は、第30回都市公園コンクールで国土交通大臣賞を受賞しました。

生物多様性を保護する

花にとまるニホンミツバチ

地域の自然環境を預かる公園管理事業では、生物多様性の保護の取り組みをを通じて食育や環境教育に貢献します。
02

エネルギー効率を高める

ISO14001環境マネジメントに基づき、ライフサイクル全体のエネルギー効率を向上します

耐久性に優れた製品開発をはじめ、エネルギー効率の良い施設づくりにより、ライフサイクル全体での省エネルギー化に取り組みます。また、ISO9001・14001に基づく品質・環境マネジメントに基づき、環境影響の計測と省エネルギー化に取り組んでいます。

産業廃棄物を削減し、再利用によるエネルギーを最適化

再設置

産業廃棄物を削減し、再利用によるエネルギーを最適化 ゴミはエコロジーの方?
03

地域環境を支える

多文化共生やインクルージョンを実現し、都市防災の強化を含めた地球環境を支える基盤を構築します

価値あるスポーツ施設は、地域経済や産業に多大なる波及効果をもたらし、地域振興に貢献します。世代や身体能力の差、文化の差に関わらず、すべての人が快適に利用可能なインクルーシブデザイン、防災機能・レジリエンスの研究に取り組んでいます。
経済発展や社会進歩を支える
都市公園及びスポーツ施設のPFI事業や指定管理事業を通じて、地域経済や産業に多大なる波及効果をもたらし、雇用の創出を含めた地域振興に貢献します。

インクルーシブデザインを推進する

インクルーシブ遊具

インクルーシブデザインは、世代や身体能力の差、文化の差に関わらず、すべての人が快適に利用できること。日本体育施設では、インクルーシブデザインを取り入れたグラウンドの施工を行っております。2021年、日本体育施設が施工したインクルーシブ遊具は心や身体の障害に関係なく、すべての子どもが遊べる遊具です。

防災機能を拡充する

スポーツターフΛ(ラムダ)

スポーツ施設の建設と都市公園の管理・運営を通じて、防災機能・レジリエンスの向上に取り組みます。自社開発製品『スポーツターフΛ(ラムダ)』は、投てき競技が実施可能な人工芝で、防災テントの設置も可能。陸上競技場の防災機能向上に寄与します。

Part.02安全な社会

日本体育施設は、安全な社会の実現を目指し、SDGs達成のカギである、誰一人見捨てることのない『多様性と公平性の包摂(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)』を行動指針に取り入れています。私たちは、事業にかかわるすべてのサプライヤーを含めた、スポーツに携わるすべての人にとって心理的・身体的な安全を提供します。たとえば、都市公園の管理運営事業では、イベント開催を通じて地域コミュニティの創出を推進しています。また、化学メーカーと共同開発し、2021年に実用化した『有害物質を排除した舗装材』は、製造や施工に関わる技術者の健康障害リスクの低減に寄与しています。そして、多様な人材が自己能力を最大限に発揮できる、心理的安全性の高い職場づくりもひとつです。
01

地域社会発展の基盤をつくる

地域の雇用創出とコミュニティ形成を推進し、安全性を高めます

日本体育施設がPFI事業や指定管理事業、都市公園の管理業務に携わり、提供している施設では、地域コミュニティの創出を推進しています。
安全で安心できる施設は、地域の暮らしを支えます。また、魅力的な公園の提供を通じて、雇用の創出を含めた地域振興に貢献します。

地域コミュニティの創出

02

持続可能な産業へ変革する

有害化学物質の排除など、安全性に配慮した開発に取り組みます

これまでウレタン舗装に含まれる特定化学物質による健康被害が問題視されてきました。当社では、化学メーカーとの共同研究により、製造や施工に携わる人の健康へ配慮した改良型の舗装材を開発しました。また、安全協力会活動はじめ、サプライヤーパートナーとの連携強化に取り組んでいます。

有害物質を排除した舗装材の開発

実際に建設現場では、作業者の安全や健康に配慮した施工プロセスにおける取り組みを続けています。なかでも有害物質を含む建設材の施工においては、いっそう取り組みが重要視され、慎重な管理の元進められています。
このことをうけ、2017年より当社が開発に着手したのが、有害物質「MOCA」を使用しない環境対応型舗装材『レオタンαエンボスSF』です。『レオタンαエンボスSF』は、健康障害リスクの低減を目指しつつ、競技性の向上や、そしてグラウンドの安全に不可欠な「平坦性」「均一性」を実現できる画期的な製品です。
03

誰もが活躍できる職場

互いに協力・理解し、多様性(ダイバーシティ)を実現します

2020年度に当社で取り組んだ工事では、女性活躍が評価されました。また、国際化への対応を目指し、2020年よりミャンマー出身の技術者を採用。現在施工管理の仕事に従事しています。
多様な人材が能力を最大限に発揮できる機会をつくることにより、イノベーションを生み出し、企業価値の創造につなげることができています。
女性活躍

秋留台公園陸上競技場改修工事では、女性が働きやすい職場環境を実現するため、女性専用休憩室(更衣室)と女性専用トイレを設置。また、「週休二日制確保試行工事」として、週休二日を実施できるよう計画的な工程管理を行いました。そして、工事現場と職場環境を紹介する試みとして、グラウンド工事に興味のある学生向けに、見学会を開催しました。これらの取組みが、東京都西部公園緑地事務所長より「建設業の担い手確保と育成に関する優れた取り組み」として評価され、表彰されました。

Part.03人々の健康を支える

医療技術の進歩に伴い人々の寿命が伸長する中、スポーツを通じた健康増進への需要が高まっています。日本体育施設は『企業価値を高め、心身ともに健康で豊かな社会の進歩発展に貢献します。』を理念に掲げ、スポーツ施設やスポーツを取り巻く環境の創造・整備、そして関係企業やアスリートとのパートナーシップによるスポーツ振興への取り組み等により、日本体育施設の従業員を含めたすべての人々に、健康、安心、安全、やすらぎを提供しています。また、スポーツ施設建設業界の繁栄と価値向上、そこに働く人々の健康にも引き続き貢献してまいります。
01

健康経営

職場環境の整備で、健康優良企業の認定を目指します

宣言の証

2022年7月、職員の健康づくりに取り組む「健康企業宣言」を行いました。職員が心身ともに健康的に働ける環境を整えた結果、健康優良企業として健康優良企業認定制度により、2023年に「銀の認定証」を授与されました。
02

健康を支えるスポーツ施設づくり

施設建設を通じてスポーツをする人の健康を足元から支えています


当社は1971年の創立以来、スポーツ施設の建設からスタートし、スポーツ・レクリエーション施設の管理運営、製品・サービスの開発と提供に取組んできました。施設の建設を通じてトップアスリートから一般プレイヤー、子ども、高齢者などスポーツをする人の健康を、足元から支えています。
03

パートナーシップの活性化

持続可能な社会実現のため、パートナーシップを活性化します

多種多様な関係主体との連携・協力により、健康な社会の実現を目指します。パートナーシップを締結しているアスリートと共に行うスポーツ振興もそのひとつです。他にも、パークマネジメント事業では、あらゆる世代の方々に向けた健康教室開催しています。
アスリートパートナーによるスポーツ振興

村上輝選手が講師を務める

パークマネジメント事業として管理運営に携わる公園では、スポーツ振興や健康づくりを目的に、スポーツ教室や健康づくり教室を開催しています。トップアスリートと接する機会は、スポーツへの興味や関心、運動意識を高めるきっかけをつくります。
健康教室開催

かけっこトライ

パークマネジメント事業として管理運営に携わる公園では、スポーツ振興や健康づくりを目的に、スポーツ教室や健康づくり教室を開催しています。トップアスリートと接する機会は、スポーツへの興味や関心、運動意識を高めるきっかけをつくります。

Part.04スポーツ施設“健”設会社